かぼちゃねこ日記

アメリカから見えるもの。考えたこと。

アメリカ現地校のパソコンを使う宿題

アメリカの現地校の宿題でパソコンを使うといっても、小3まではiPadで勉強アプリを使う、パソコン上で本を読んだり問題に答える程度だった。

小4になったらタイピングが必要なので、小3からタイピングの練習をしておいてくださいと言われてはいた。
パソコンでタイピングして文章を書くのかな、とぼんやり思ってたが、実際はそれ以上にパソコンとインターネットを活用していた。

まず全生徒にGoogleアカウントが与えられる。
学校からも家庭からもそのアカウントを使ってログインし、Google docs上で課題を行う。
これだと学校で書いてきた文章の続きを家で書くことができるし、家で書いた課題を先生がチェックすることができる。

文章を手で書くのも時間がかかるのに、さらにタイピングするとなったらそれ以上に時間がかかるのでは…?と思っていたが、子どもに聞くとタイプするほうが楽だと言う。
例えば文章を直すにしても、消しゴムで消さなくていいし、文章の順番を変えることも簡単にできる。(コマンド+Cはコピー、といったことも学校で習ってくる。)
特に綴りがあやふやな非ネイティヴには、正しい綴りを教えてくれる機能はとても助かるようだ。

ただタイプライターの代わりにパソコンを使うのではなく、クラウド、編集機能等をフル活用して、まるで在宅勤務するような形で宿題を行うことが分かった。
中学生になると、子ども用に一台、専用パソコンが必要になるよ、とお母さん達から聞いている。

 

アメリカで大統領選の日々を過ごす

今日、アメリカに住んでいる身として、書き留めておこうと思う。

私は早くこの大統領選が終わって「やっぱりクリントンが勝ったね、あーほっとした。」と言いたいと思っていた。
テレビをつければトランプが映っていたし、疲れていた。
視聴率を取るために盛り上げてるだけで、結局は圧倒的な差だったね、狂乱は終わったね、と早く言いたかった。

大統領選は町中盛り上がってお祭りのようになると聞いていたけれど、全くしーんといて、静かだった。
候補を応援する看板が家の庭に刺さっているのをあまり見かけなかったし、車に貼るステッカーもそんなに見かけなかった。
しかし圧倒的に民主党が強い地域だから盛り上がりようがないのかな、と思っていた。
時々トランプ候補のステッカーや、「ヒラリーは嘘つき」「銃は人を殺さない」「ヒラリーは刑務所へ行け」等の過激なステッカーを貼った車を見かけるのが不安だったけど、それも11月8日までの辛抱だと思っていた。

10月31日ハロウィンの夜、トリックオアトリートに行った家は、去年は家の人がトランプの仮装をしてて、爆笑したのだが、今年は仮装をしていなかった。
笑い飛ばせない、まじな選挙になっている雰囲気を感じた。

11月3日
チューターが「どちらにも入れたくない選挙だ。」と言ったのが気にかかった。
チューターは40~50代の白人女性で、アメリカにきた英語学習者にボランティアで英語を教えている人だ。
その人がどちらにも入れたくない、どちらにするか迷っているようなそぶりを見せたのに違和感を感じた。

11月8日選挙当日。
前日までヒラリーが勝つとどこのメディアでも言われていた。
ふとテレビをつけると信じられない結果が出始めていた。
それでも住民の少ない郊外から結果が出始めるので最初は共和党が有利になるのだ、いつものことだというツイートがあったので信じて見守ることにする。
しかし全然青い棒グラフが伸びない。どんどん赤が伸びてくる。
「トランプが大統領になったら日本に帰る」と言っている私のそばで、子供は「お母さんは大丈夫って言ってたけどさ、トランプのほうがよくテレビで見るし、やばいと思ってたんだよね。」と言い始める。
帰ってきた夫の第一声も「日本に帰るか!」だった。
だんだん冗談にできず本当にトランプが勝ちそうになったので11時頃就寝した。
明日の朝には「やばいかと思ったけど大丈夫だったね」と言えますように、という願いと、もう無理かもしれないという諦めが半々だった。

11月9日
朝目が覚めてツイッターを確認する。
事態は飲み込めた。
やっぱり、、そうなったんだ、という諦めと絶望。
そんな時でも朝ごはんと弁当は作らねばならぬ。
むしろ何かするべきことがあることは幸せなのかもしれない。気がまぎれる。

「次のアメリカ大統領は女性だよ」と子供に言っていた。
オバマ大統領の時に渡米して、女性初の大統領のもとでアメリカの学校に通えるこの子はラッキーだな、世界が大きく動く時にアメリカにいられて、と無邪気に思っていた。
世界は大きく動いた。予期しない方向に。

気が進まなかったが、チューターの授業に向かった。
そこで衝撃的なことを聞いた。
チューターはトランプに投票をしたと言った。
民主党が圧倒的に強いこの地域で、頭脳明晰な女性がそんな判断をするとは思わなかった。
手が一瞬にして冷たくなった。
彼女の娘はとても怒って、朝から口をきいてくれないと言っていた。
私が娘でもそうするだろうなと思った。

彼女の言い分は下記のとおり。
「ヒラリーのメール問題は、大統領にふさわしい危機管理能力が足りていない。
トランプは減税してスモールビジネスを支援するだろう。
トランプは女性蔑視だがビルクリントンも同じようなことをやっている。
シリアからの難民はドイツやギリシャの友人から困っているという話を聞いている。トランプはシリアの周辺で難民がとどまれるよう対策を出している。
私の母が医療従事者だが、オバマケアは医療従事者には不評。国の負担が大きすぎる。」

また、こうも話していた。
「近所はリベラルな人が多くて、トランプに入れるなんてとても言える雰囲気じゃなかった。トランプ支持の息子にも、外では言わないように釘をさしていた。」

私が「おとといまではメディアはヒラリー勝利と報道していたけど、そうはならなかった。それはなんでだと思う?」と聞いたところ、
「トランプに入れると言ったらバカにされるから言えなかったけど、投票は秘密を守れる場所。それでトランプに入れた人も多いと思う。」とのことだった。
彼女は無党派層だ。選挙のたびに候補者の言い分を聞いてその都度投票先を変えると言っていた。
そういう人にヒラリーが不信感を抱かれて、トランプのほうがましだと思われることが信じられなかったけど、これが現実だ。

マクドナルドに飛び込んでクオーターパウンダーとポテトを食べた。やけ食いだ。そうでもしないとやってられない。

夕方、子供がプレイデートに行っている先のアメリカ人のお母さんからメールが来る。
「彼女は素敵な娘さんね。sweetで娘のいいお友達だわ。」
全然そんな意図はないかもしれないけど、マイノリティの私たちでもアメリカに住んでて大丈夫だよ、と言われたみたいで泣きそうになる。
かなり弱っている。

明日もまたマクドナルドに行ってしまうかもしれない。
でも私たちはここでまだ生きていかねばならぬのだ。

中小企業と大企業の働きやすさ

「夫の仕事の関係で○○県に来月引っ越します。
2週間お休みをいただきますが、来月10日からは同じ業務を自宅勤務で行います。」

というメールを取引先の方からいただいた。
これは私になかなかの衝撃を与えた。

例えば大企業だと、
夫の転勤についていくことにした

同時期に転勤先にある支店に異動できるか確認

できなければ退職、もしくは単身赴任(自分が異動できるまで、もしくは夫がまた転勤になるまで)
になりやすい。

転勤先での自宅勤務を希望しても、そういったことを特例的に認めることはできない、前例がない、もしやるならうちの会社だけではなくグループ企業も足並みを揃えないといけない、組合との話し合いも必要、ととにかく壁が多すぎる。

私は今まで大きな勘違いをしていたことに気付いた。
大企業のほうが福利厚生がしっかりしていてワークライフバランスも取りやすいと思っていた。
しかし、個人の希望に沿った柔軟な対応は大企業ではしづらい。
中小企業のほうが(ブラック企業ではない限り)一人一人が重要で必要な人材であることが多く、「その人が辞めないでなんとか働き続けることはできないか」ということを本気で考え、根回し等に多大な労力を使わずに実行することができる。

特に私は「24時間働きます、どこでも会社の言う通りに転勤します」という働き方を今後望んでいないため、再就職先は中小企業がいいかもしれない、、とじわじわ考え中だ。

現地校小学生 英語の穴

現地校4年目になった我が家の小学生。

いつまでたってもwritingでの文法間違いがなおらない。

I is
とか
a egg
とか書いているし、
一つの文章の中で、現在形、過去形、未来形が混ざっている。

これは根本的に文法が分かってないな…という感じ。
ESLの先生はたくさん本を読んでたくさん書けば、おのずと正しい文章が書けるようになると思っているようだけど、これは文法を教えないと無理なのでは…という気がしてきた。
そこで家にあった「grammar in use」で文法を教えはじめてみた。
すると、be動詞の変化、三単現のs、aとan等、日本の中1で習うようなことがすっぽり抜けていることが分かった。

そういえば、熱心に
「yの後にsをつけるとiesになる」
とか習ってたけど、じゃあいつ動詞にsをつけるのか、というのは説明を受けてない様子。
それは普通に本を読んでれば知ってるでしょ、ということなのかもしれない。ネイティブの子達にとっては。
しかし英語を第二言語とする子には自然に身につくものではない。いや、そういう子もいるのかもしれないけど、うちの子は違った。

そこで私が抜けてそうな文法を「grammar in use」を使って教えるのと同時に、kumonのreadingをやることにした。
さて、どうなることか…。
半年くらい様子を見てみたい。

 

Essential Grammar in Use with Answers: A Self-Study Reference and Practice Book for Elementary Learners of English

Essential Grammar in Use with Answers: A Self-Study Reference and Practice Book for Elementary Learners of English

 

 

 

アメリカのレストランの子ども向けサービス

アメリカのレストランに子ども連れで行くと、キッズメニューとアクティビティーブック、クレヨンがもらえることが多い。

 

キッズメニュー 

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たとえ魚料理のレストランでも、キッズメニューには子どもが大好きなハンバーガー、マカロニチーズ等がのっている。

大人は生牡蠣やロブスターを堪能し、子どもは慣れ親しんだハンバーガーを食べることができる。

 

アクティビティーブックとクレヨン

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アクティビティーブックとクレヨンがあれば、食事が来るまで子どもは遊びながらテーブルで静かに待っていられる。

たいていもらえるのは3色セットのクレヨンと、迷路や数独、パズルゲーム等が載っている4ページ程度のアクティビティーブックだ。

 

日本のファミレス以外のレストランでも、広まってくれると嬉しいサービスだ。

 

洋書の難易度、レベルについて その2


「洋書の難易度、レベルについて その1」を読んで、おやっと思われた方がいらっしゃるだろうか。

 

satsukinmnl.hatenadiary.jp

 

「その1」の最初に載せた写真は、The Magic Tree House 29巻の裏表紙である。

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Scholastic のページを見てみると、この本は、
Grade level equipmentが3.1、
Lexile Measureが420、
DRAが24、
Guided ReadingがMである。

これを「その1」の学年別レベルに照らし合わせると、
Grade level equipmentでは3年生、
Lexile Measureでは1〜2年生、
DRAとGuided Readingでは2〜4年生向けに入る。

うーん、ものさしによって結構対象学年にばらつきが出る。

さらに、うちの長女がこの本と同時期に読んでいた本を見てみよう。

Magic Animal Friendsの11巻

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Grade level equipmentが3、
Lexile Measureが610、
DRAが38、
Guided ReadingがPである。

これを学年別レベルに照らし合わせてみると、
Grade level equipmentでは3年生、
Lexile Measureでは2〜3年生、
DRAとGuided Readingでは3〜4年生向けに入る。

こちらもなかなかばらつきがあり、どのものさしを使って本を選んだり、読書レベルを測ればいいのか迷ってしまう。

ただし、2冊を比べると、Grade level equipment以外のものさしでは、Magic Animal Friendsのほうが難易度が高くなっている。

では、中身を実際に見てみたい。
こちらがThe Magic Tree House

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こちらがMagic Animal Friends。

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…ぱっと見はThe Magic Tree Houseのほうが難しそうなのだが、そうでもないのだろうか。単語の難易度が違うのかな…。
ちなみに長女に聞いてみたら、「どっちも同じくらいの難しさだと思うよ?」とのことだった。

ということで、本につけられているレベルはある程度、本を選んだり読書レベルを測る役に立つけれど、あまり絶対視もできないのかな、というのが今回の私の結論だった。

現地校に行き始めた時は、このレベルの本が読めるようになった、とか、まだこのレベルだ、とか気にしたが、レベルよりはその子が読んで楽しい内容かどうかというほうが、読みやすさを左右するようだ。

 

洋書の難易度、レベルについて その1

洋書の裏表紙には、写真のように難易度、レベルが書かれていることがある。

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しかし、知っていれば本を選ぶ目安になるだろうこのレベル、ぱっと見ただけでは数字や記号が書かれているだけで全く意味が分からない…。

そこで少し調べてみた。
Scholastic のホームページを見ると、このように学年別のレベルが書いてある。

ちなみにKはキンダーのことで、幼稚園年長にあたる。

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出典:scholastic 


これを見ると分かることは、
Grade level equipment はそのまま学年のことを表すようだ。

Lexile Measureはamazonの説明によると、

英語の読解力を客観的に測定するツールとして開発された指標で、英文に使われている単語数や難易度、構文の複雑さなどを総合的に数値化したもの。本の場合はその難易度を、人であれば「読む力」を示す。指数は「0L」から10刻みに上がり、難解な専門書は「2000L」を超える。アメリカでは教育現場で幅広く活用されているほか、世界165か国で使用されている。

とのことである。

DRAは、キンダーの始めは1の前のAから始まり、6年生の最後は70となっている。

Guided Readingは、キンダーの始めはA、6年生の最後はZとして、難易度を26段階に分類している。

なるほど。
これで一番初めの写真の本がどの程度のレベルにあるか、だいたい分かってきた。

次回は実際の本の内容とレベル感について、見ていこうと思う。

 

 

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