かぼちゃねこ日記

アメリカから見えるもの。考えたこと。

私が海外赴任に同行した理由2〜悩みの渦へ〜

 
〜前回のお話〜
次女が保育園待機児童になった矢先、夫から海外赴任の話を聞く。
単身赴任でしょ、と思った私だったが…。

 

私が海外赴任に同行した理由1 〜次女、待機児童になる〜 - かぼちゃねこ日記

 

 
単身赴任でしょ、と最初は思ったものの、その後一ヶ月間、私は悩みに悩みました。
 
 
まず、意外だったのは長女の希望。
アメリカ赴任の話をすると、
「家族一緒にいたい。」
とのことでした。
それまでも夫は海外出張が多く、また毎日の帰りも遅かったので、私は実母にかなり頼って両立生活を送っていました。
だから夫が単身赴任になってもあまり変わらない生活になるだろうと思っていたのです。
そして、それは長女も同じだろう、と。
夫より実母に懐いてるんじゃないかと思っていたこともあって、それはかなり衝撃発言でした。
おばあちゃんに会えなくなるよ、保育園のお友達とも別れなきゃいけないよ、英語の国だから学校でも英語の授業で英語で話さなきゃいけないよ、等々話をしても、「家族でアメリカに行くの!」とその意思は変わらず。
うーん、これは困ったことになった…と思いました。
 
ここまで長女が言うのなら、アメリカに行くことも具体的に考えていかねばなりません。
 
よく考えてみれば、来年の4月までの一年間は次女の保育園探しをしながら私は家にいるわけで、同じ家にいるのだったら、日本で夫不在で過ごすよりも、アメリカで家族と過ごした方がいいのではないか?
 
アメリカで暮らすことはこのチャンスを逃したら2度とないと思われ、一生に一度アメリカで暮らしてみてもいいのではないか?
 
その一方で、私の仕事はどうするのか?
学生時代からやりたかった仕事を簡単に諦めていいのか?
しかし単身赴任になったら実母の力を借りても今の職場では当たり前な残業出張土日出勤はかなり制限されるだろうし、家事や育児が一人で務まるのか不安。
 
育休を最大限長く取っても夫の海外赴任は長期にわたることが予想され、終わらないのではないか?
しかしそんなに長く赴任するならば子どものことを考えてもやはり一緒に行ったほうがいいのではないか?
 
夫は共働きの後輩の希望しない転勤を止めさせたのに、なんで自分の転勤はこんなに嬉しそうなんだ。
私のことをなんだと思ってるんだ。
私なら一人でなんとかできると思ってるのか。
…できねーよ!
 
とにかく色んな思いがぐるぐるして、今日はこうしよう、と決めたことも、次の日になるといややっぱり…と思い直すことの繰り返しでした。
 
友人や知人に相談しても、「アメリカ?うらやましい〜!私ならすぐ着いてっちゃう!」という反応がほとんどで、アメリカや海外暮らしにあまり憧れがない私はなんだか誰も分かってくれないような感じがして、悲しかったのを覚えています。
 
夫はどちらでもいい、
と言うものの、
家族は一緒にいたほうがいいって⚪︎⚪︎さんが言ってた、だとか、
育休期間はアメリカで一緒に過ごして、育休が終わったら日本に私と子どもが帰ればいい、ベビーシッターやお手伝いさん等なんでも使っていいよ、お金のことは気にしないで。
との発言があり、やはり育休期間は一緒に来て欲しそうな雰囲気です。
 
それを受けて私は、
「なんで育休後は私が子どもの世話をすることが決まってるの?
夫がアメリカで子ども2人育てながら働いてもいいんだよ!」
と言ったところ、
いや、それは無理…。
とのことでした。
 
君が無理なら私だって無理だよ。
なんで私だったらできることになってんだよ、だいたい私はシッターさんに丸投げしたくて子ども産んだわけじゃないんだよ。
 
…とにかく心の中はぐちゃぐちゃで、それでも長女の強い希望を尊重したほうがいいと思っていました。
何か自分の中でも前向きな理由を見つけたい、と段々思うようになりました。
 
大人は自由で何だって自分で選べるんだよ、子どものときよりずっと楽しいよ、と言うのが私の持論で、それならば私もきちんと大人として考えた上で自分で選びたい。
子どものため、とか家族のため、とかそういう理由をつけてアメリカに行ってしまったら、きっとどこかであの時あの人がこう言ったから、と人のせいにしてしまう。
 
もう一度、よく考えてみました。
アメリカで暮らしたことのある人生と、ずっと日本で暮らす人生、どちらが面白そうか?
と。
そしたら、アメリカで暮らしたことあるって面白そうだな、と単純に思えました。
 
そして、私の選択で、今、アメリカに暮らしています。
 
 
でもどれか一つ違えば、
私は今、「私が海外赴任に同行しなかった理由」というブログを書いてるはずで、それは本当に小さなことの積み重ねに過ぎないと思います。
これを選択した自分が正しいとか、あの時あれを選択していれば、とかそういうのは小さなことで、たぶん、どちらを選んでも私はそれなりに楽しく暮らしてるんじゃないかと思う。
奥田民生も「どちらを選んでもどっちでもよかったんだよ。」ってよく言ってるじゃないですか。
え、知らない?まあ、でもそんな感じ。
 
ただただ流れに乗ってきたら、こんな思いもよらない場所に着いていた。
それでも私が悩んで自分で選んだ選択肢だとしたら、どちらでも正解だと思うのです。
 

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