歳をとると涙もろくなる理由
チャットモンチーの「親知らず」という曲を知っていますか?
歌詞はこちら。
私はいつも、親に対して素直にこんな歌詞が書けるなんて、くみこちゃんは本当に幸せな育てられ方をしたんだなー、と思いながら聞いてました。
ある日、いつも通り車の中で「親知らずが生えてきたよ〜♪」と歌いながらこの曲を聞いていたのですが、
「この幸せがあなたの幸せであること
この悲しみがあなたの悲しみであること」
という歌詞が流れてきたとたん、
ううっとこみ上げて来るものがありました。
子どもの幸せが私の幸せに、
子どもの悲しみは私の悲しみに
繋がることを私は知っている。
今まで子ども目線で聞いていたのに、いきなり親目線が降ってきた、そんな瞬間でした。
こういうことはこの頃よくあって、
「トイストーリー3」を久しぶりに子どもと見ていた時のこと。
それまでは持ち主のアンディの元へ帰るために大冒険するおもちゃの目線で楽しく見ていたのに、
引越し準備中のアンディの空っぽになった部屋に入ったお母さんが、胸をしめつけられるように「ああ、アンディ…」と言う場面で、完全にお母さん目線が降ってきて、ボロボロ泣いていました。
一緒に見ていた子どもはきょとーん。
おもちゃにとってはそこは重要じゃないシーンだし、なにいきなり泣いてるの、という感じ。
でももう私は「子どもを大学に行かせるために送り出すお母さん」になっちゃってるので、涙が止まらない。
しかもアンディの家はシングルマザー。(たぶん。)
もうそりゃ泣くよ!!全俺が泣く!!
年をとると涙もろくなる、というけれど、それは本当だな、と思います。
でもそれは若い私が思っていた「年をとるとなんだか理由もなく涙腺が弱くなるらしい」とは違い、
経験を重ねてきたから、それぞれの立場の想像ができてしまう、という理由な気がします。
今、私は子どもの目線にもなれるし、おもちゃの目線にもなれる、親の目線にもなれる。
これがもっと歳をとれば、おじいちゃんおばあちゃんの目線にもなれる、孫の目線にもなれる、、とどんどん立場を変えて感じたり考えることができるんだろうなと思います。
それは私にとってこの先を進んでいくのがかなり楽しみになる発見でした。
これからも様々な経験をして、歳をとっていきたい、と思ったロスジェネ世代でした。
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子どもが一人で生きられるようにすることが親の務め!とか日頃言ってるくせに、子どもが一人暮らししたら、ひっそり一人で泣くんだろうなぁ、と想像できてしまってやるせない。
子どもが独立したら猫と暮らすんだ、寂しくなんかない。たぶん。