かぼちゃねこ日記

アメリカから見えるもの。考えたこと。

ほぼ日 篠田さんと川崎貴子さんの対談が、すごくいい。

この記事。

ninoya.co.jp

名言がたくさんありすぎて真夜中に引用ツイートしまくってしまいました。

篠田:赤ん坊って当たり前ですが、予見のしようがないんですよ(笑)。(略)たとえるなら「大自然」ですよね。

大自然。台風とか地震とか人間の力ではどうにもならないこと。人間はただ大自然に翻弄されるしかないのである。

篠田:それこそ最初は仕事も子育ても何もかもすべてやろうとして、闇雲に徹夜して、起きられなくなって、大失敗もしました。

私は「子育てしながら全日勤務もしたい。フェスにもライブにも行きたい、友達との旅行にも行きたい、お酒も飲みたい、それがみんな私なんだもの!今までの私を捨てたくない!!」って第一子出産後思ってて、今見るとあほか!って感じなんだが。

これからの自分=今までの自分+育児としか思えなくて、人には時間的、体力的、気力的限界があるということに思いがいたりませんでした。若かったな…。
そしてものすごく怖かったんだと思う、子どもが生まれたことで変わっちゃう自分が。

篠田:同級生や前職での同期がどんどん出世していくわけですよ。出遅れた! という焦燥感もめちゃくちゃありましたね。

ぎゅーー、思い出す。。育休中に送られてくる月報を見ながら、もうこんなに進んじゃってる、同期にも置いてかれる、どうしよう…!って焦ってた。

篠田:でも、自分の考えが少しずつクリアになった結果、私は出世して部下や予算が増えても嬉しくないし、実は昇進することは求めていないんじゃないか、と気づいていったんです。

そう言い切れるようになったのは退職してからだったな。
でも私が言っても負け犬の遠吠えにしか聞こえないだろうし、これだから女子は向上心がなくて困るんだ、と言われるだろうけど、MBA取ってスーパーエリート道進んで「俺らのあこがれ」ほぼ日に就職した篠田さんが言うと、すごい説得力。
なにしろ、前職場の職場内初対面の人との挨拶は「○○さんは何年入社?あー、××君と同期かー。」というのがお決まりのパターンで、同期と比べられるのが当たり前だったから、「出世して部下や予算が増えても嬉しくないし、実は昇進することは求めていない」なんて言ったり考えたりできる環境じゃなかった。

手に入れられないからそういって自分をなぐさめてるんですよね、かわいそうな人、ってなる。

でもでも、本当はそういう価値観もあり、でしょ??

って今なら言える。


篠田:実際は仕事の量を調整しているのはいつも私です。自分で勝手に “調整すべきなのは私”と思ってやっている。で、そう思ってしまっている自分にもまた腹が立って、自分の中でグルグルしているわけですが。
篠田:キャリアがスローダウンすることに関して、すごく葛藤があったのは正直な気持ちです。そんなにスッキリした話ではなく、受け止めるのに5、6年かかっているんですよ。
川崎:篠田さんが5、6年悩んでここまできたというのは、ほかの方にとっても励みになると思います。悩んで、自分の頭で考えて選択する、その葛藤は絶対に無駄じゃないんだよ、と。

なんか第一子産んでからこの方ずっと葛藤だらけだったから、泣けてきた。
それで、「夫と話し合って夫と私の仕事の調整を半々にすることにより、解決しました!!」「理解のある素敵なご主人ですね~」みたいな流れじゃないのもリアル。
たぶん、その葛藤って小さくはなっても終わらないと思う。

話し合いで万事解決!!みたいなそんなことってなかなかない。

篠田:こうやって振り返ってみると、本当に仕事だけに没頭するなんていう贅沢ができるのは、20代だけだったかもしれませんね。

うん、あれは贅沢な時間でした。。

そして子供が巣立ち、両親の介護に追われているうちに自分の定年が来るのでしょう。
それが生きるってことなんでしょう。
そのくらいの重さを受け止められるのが大人なのかもしれない。
そんなこと言ったって男は今も仕事だけに没頭してるじゃん…!!っていうのはあるけれども。
でもじゃあそれをあなた望みますか?って言ったら、やっぱり私は望まない。
子育てせず、親の介護せず、仕事に邁進、出世が大事!とは思えない。
人生=仕事+趣味という時期は過ぎた、終わってしまった、と言わざるを得ない。

―葛藤から抜ける上で、キーとなった考え方とかはありますでしょうか?
篠田:「自分で決めた」という感覚ですね。
川崎:私も「人のせいにしない人生」が、ありとあらゆる決断の際の判断基準です。

いい言葉。

なんとなく、篠田さんは順風満帆な人生歩んできました!!って見えることが多いから、こういうリアルな話が読めてよかった。
力が出ます。
私も自分で自分の道を決めていきます。