日本とアメリカの国語教育の違い
小学生の子どもを、アメリカ現地校と日本語補習校に通わせて気づいたことを書きたいと思う。
それは国語教育の違いだ。
読書
アメリカの小学校では、とにかく読書をさせる。
家で毎日20分の読書をすることが宿題になっている。
日本の小学校も読書をしなさいと勧める。
しかし、その本は自分の好きな本でいい。
そうすると、ずっと絵本を読んでる子、ずっと図鑑を見ている子、ずっと物語を読んでる子、ずっと偉人伝を読んでる子、と子どもによって読む内容が固定されやすい。
アメリカの小学校で推奨されているのは、Raz-Kidsというオンラインの読書サービスを使うことだ。
その子の英語レベルに合わせて、物語、動物の生態、偉人伝、人体について、海外の人々の暮らし、等様々なジャンルの本がある。
そのレベルのすべての本を読まないと次のレベルには進めないので、子どもは強制的にいろいろなジャンルの本を読むことになる。
作文
作文についても同じだ。
日本では、最近自分の身の回りで起こったことについて自分の思ったことを織り交ぜて書く作文がほとんどだ。
もしくは読書感想文。
これも本を読んで思ったことを書く。
一方アメリカでは、あなたの意見を書きなさい。おとぎ話を作りなさい。料理の作り方を説明しなさい。コマーシャルの文章を書きなさい。等様々な文章を書かせる。
いわゆる自由作文はほとんど書かない。
↑小学生用作文ノート。
上は自分の意見を書くもの。
下は想像力を働かせて物語を書くもの。
このようなアメリカの国語教育のスタイルはとてもいいな、と個人的には思っている。
小学生の頃から様々なジャンルの読み物を読み、様々な文章を書くのは、国語力をつけるよいトレーニングになるからだ。
日本語版Raz-Kidsや作文ノートがあったらいいのにな、と思う。