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かぼちゃねこ日記

アメリカから見えるもの。考えたこと。

「いい子」がエスカレーター逆走できる日

娘の学校用のバックパックがよれよれになってきたので、そろそろ新しいのを買うか、とAmazonで好きなのを選びな、と任せた。
「これがいい!」と選んだのはザ・小学校低学年女子!!という感じのピンクのリボンやハートがいっぱいついたもの。
苦笑しつつ、思わず口について出てきたのは、「いいな〜。」だった。
私の中の小さい女の子が、親の顔色を伺わず自分のセンスで堂々と好きなものを選べる娘のことをうらやましがったのだ。

この年齢の頃の私は、既に親の気に入りそうなものを選ぶのが得意で、ほんとはこれがいいけどこっちのほうがお母さんは好きだよね、というものを選ぶようになっていた。
いわゆる「いい子」だった私は、本も「学校推薦図書」的なものを選び、漫画は欲しいとは言わない。一度父が「漫画は読まないの?」と聞いた時、母が「この子は漫画なんてくだらないもの読まないのよ。」と言ったのを聞いて、ますます読みたいと言っては駄目なんだと思い込んだ。
漫画を買いはじめたのは30過ぎてから。どうしても読みたい漫画を日本にいる親に買って送ってくれと頼むのは、今でもなんだか気まずい。これは映画化もされた原作本なのだ、とか言わなくてもいい言い訳を言ってしまう。

エスカレーターを逆向きに走って大笑いしてる子供達を横目に見ながら、「ほんとにしつけがなってない。」と言う母の隣で、私はエスカレーターを逆向きに走って遊ぶことは一生できないんだな、と思ったこともある。
大学生になって同じことをしてはしゃぐ同期男子を見て、うらやましいなぁと思いつつ、「いい子」でありつづけた私にはやっぱり一生できない、と思った。

そんな感じで生きてきたから、娘にはその時しかできないダサいことをいっぱいして欲しいと思っている。
私は歳をとる毎に自由になってきて、ようやく漫画もカラオケも楽しめるようになってきたから、そろそろエスカレーター逆走できる日がくるかもしれない。