かぼちゃねこ日記

アメリカから見えるもの。考えたこと。

子持ち女子と子持ち男子の深くて大きな溝

私が一人目を産んで仕事復帰してから数年後のこと、同期入社の男子にもお子さんが産まれました。
 
彼の奥さんは結婚後、専業主婦をされています。
 
彼は時々お子さんや奥さんのことを話してくれました。
 
奥さんとお子さんが里帰りから帰ってきた後のことです。
彼「あのさー、夜泣きっていつまで続くの?」
私「うーんうちは一年半夜泣きしてたよ。」
彼「一年半…。長いなー。」
私「でもうち以上にひどい夜泣きって聞いたことないから、最長一年半で、たぶんもう少し短いんじゃないかな。」
彼「奥さんが眠れなくてかわいそうでさ。」
私「奥さんの代わりに自分が赤ちゃん抱っこして奥さん寝かせてあげなよ。」
彼「いや俺昼間働いてるし。いつ寝ればいいの。」
私「電車の中と昼休みだな!」
 
というやり取りがあったんですが。
 
彼は私の言うことは完全に冗談として受け止めてるみたいでした。
一晩中とは言わないから数時間だけでも奥さんをぐっすり眠らせてあげて…!って一年半寝不足続きだった私は思いました。
 
 
数ヶ月後
彼「奥さんまた実家帰ってるんだよねー。」
私「え、そうなの。」
彼「俺も帰り遅いし、正直実家帰ってくれてるほうが安心できるわー。」
私「…。」
 
奥さんとお子さんを一日中2人っきりにしないように自分の働き方を変えようという気はないんだな。
うん、ないんだな…。
 
 
彼は同期の中でも優秀で出世が期待されている存在です。
それだけに私は深く深く絶望しました。
 
私達の世代が仕事一筋の人間だらけの会社や社会を変えていけるのではないか、と淡い期待をしていたのです。
 
同期入社の女子達は結婚しても出産しても仕事を続けることが多く、短時間勤務や有休をやりくりしてなんとか両立をしている人が多い。
けれど男子はどうか。
 
同期入社の男子達は結婚し、育児や家事は奥さんに丸投げし、自分は仕事のことだけ考えればよい。
それって今までの世代と全然変わんないじゃん!
 
結局、働き方を変えると言っても、それは女子が働き方を変えてるだけで、男子はほぼそのままなんだよね。
それじゃあいつまでたっても変わんないよ。
だってそれじゃあ女子は短時間勤務したり子どものせいで突然有休使ったりして悩みに悩んで結局途中退職したりするコスト高で面倒で使えない人材で、男は家庭のことは何もしなくてよくて24時間働けるジャパニーズビジネスマンのまんまじゃん。
そりゃ男子採用するよねーー。
男子出世するよねーー。
 
私は私の位置で戦うしかないが、しかし。
この世代で一緒に戦うことができる、と思ってたのは幻想だったのか。
やはり女子だけで戦うしかないのか。
そうは思いたくないが、しかし。
私はまだどこかで期待を持ちつつ、子持ち女子と子持ち男子の深くて大きな溝を見つめているのです。